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寄り道の寄り道・・・自転車の変速機

<自転車で坂を上るひと>

時折、上り坂を「えっちらおっちら」と、顔を真っ赤にしながら走る方を見かけることがあります(意外と若い人に多い気がします)。

そんなとき、
まず最初に「アシスト付いてないのかな」と自転車を確認。ほぼ確実に、電池ボックスやモーターらしいものは見当たらない、電動アシストではない自転車。

次に「変速機は付いてないのかな」と後輪を確認。変速機のない人は意外と少ない。おそらく、変速機のない人は坂を避けるのではないか。

そして残った人のほとんどは、後輪右側に歯車が重なった「外装変速機」のついた自転車に乗っているのです。

さらに、ほとんどの人の自転車のチェーンは、重なっている歯車の中でも「小さい歯車」にひっかかっているのです。

なんで、歯車(ギア)を軽く(大きい方)にしないのだろう。でも、これって、中高生が自転車嫌いになって、大人になって自転車から離れていく原因の一つじゃないのかな。

ということで、変速機が今回のテーマです。

<昔を思いかえしてみた>

初めて変速機付きの自転車に乗った小学生の頃、「1は遅くて、5は速い(私が初めて乗ったのは5段変速の自転車でした)」と"だけ"思っていませんでしたか。すくなくとも筆者はそうでした。変速機を「5」にして、ぐんぐんペダルを踏み、スピードを上げる。そのスピード感が楽しくて自転車に乗っていたのですが、ではなぜ変速機がついているのか、なんて考えたことはありませんでした。カッコいいから??

ペダル(クランク)を一回転したときに後輪がどれだけ回る(=どれだけ進む)かは、ペダルのところについている歯車と、後輪についている歯車の、歯の数の比で決まります。 歯車の数が同じなら、ペダルを一回転させると、後輪も一回転します。後輪の歯車の数が2分の1ならば、ペダルを一回転させると、後輪は二回転します。つまり、一回まわすだけで倍走るのです。後輪に重なっている歯車をスムースに切り替えるのが変速機の仕事なのです。

さて、小学生の私は、一回転させてたくさん走る方(=5)が「偉い!」と思ってしまいました(たぶん)。つまり、坂道であろうが、向かい風であろうが、早く走りたいので「速い」方を選択するのです。子供は、やたらめったら元気だけはあるので、気合で走れるのです。

当然、上り坂は「えっちらおっちら」走ることになりました。力、必要だなと。でも、力は有り余っているので気にしません。

さて、そのようにして「速い」歯車を選択すると、代わりに「重く」なる。というのは、そのうちなんとなく気づくのです。でも、(特に体力があるうちは)「速い」歯車でとっとと坂を上ってしまいたい、と思った結果が、冒頭の(若い人に多い)「えっちらおっちら」なのではないかと思うのです。

「遅い」歯車は、上り坂や向かい風など「力」が必要な時に使い、進む距離は少なくなる代わりに相当「楽」になる。そう、気づくのは随分と時間が経ってからだったような気がします。

筆者の時代は「フラッシャー自転車」「スーパーカー自転車」といわれたジュニアスポーツ車の全盛期。車の真似をして、わざわざ「1」から「5」へと変速していく中で、なんとなく出だしは「遅い」歯車の方が楽だとは気づき出していたかもしれません。でも、上り坂は「遅いけれども軽い」歯車が良い、ということを意識するのは、さらに数年後のことではなかったかと思うのです。


<楽に走るためにあるのが「変速機」と考えると>

さて、最後に散走をするときの変速の仕方について。
「がんばらない」散走、一番心地よくを感じる速度にギアを選ぶことが基本です。

・ペダルを踏むのが重くてしんどくなったら軽くする(歯車の大きい方=たいていは数字の小さい方)
・余裕ができたてきたら元に戻す
・貯金は不要(慣れてくるともっとしんどくなるかもしれないと、いちばん楽な=大きな歯車を残しておく人が多いのですが、それをすると結局つかれてしまいます。

「えっちらおっちら」を防ぐためには、ある程度ペダルを「クルクル」まわすことを心がけましょう。「ちょっと軽いかな、クルクル回りすぎかな」というくらいが、実際はベストであることが多いので、基準にしてみてください。好きな歌などにあわせてみると、安定します。歌から外れてきたら、変速してみましょう。

洋楽好きならば「We will rock you」あたりのテンポが良いかもしれません。「ズンズンチャ!」で2回転です。

OVEにお越しいただければ、「RIDE & FIND」試乗体験でお試しいただけます。OVEの自転車はほとんど歯車が後輪の軸の中にある「内装変速機」なのですが、考え方は同じです。アシスト機能のあるE-スポーツバイクもあるので併せてお試しください。
ご利用いただける台数が限られますので、ご利用の際は事前のご予約がおすすめです。

RIDE & FIND 散走自転車体験


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