冬には冬の、スパイスカレー。

調理に使う芳香性と刺激性を持った植物を香辛料(スパイス)といい、OVEではカレーをはじめ、ドリンクやスイーツにもスパイスを使用しています。「辛い」イメージのスパイスですが、実は辛さのないものも多く、冬の身体にうれしい効果も。今回はカレーを中心に、スパイスの活用法をお伝えします。

今回の担当スタッフ石光映美子

身体に必要なものぜんぶ。
季節のカレーは元気をつくる
「総合食」。

スパイスは種類によって、胃腸の働きを高めたり、身体のめぐりを良くしたり、殺菌作用があったりと、それぞれの効能があります。OVEのランチでお出ししているカレーは、季節に合わせて独自にスパイスを配合して調整。クミン、シナモン、カルダモン、ターメリック、クローブ、コリアンダーなど10種類ほどのスパイスを使いながら、冬場は身体をあたためる効果のあるシナモンやクローブを多めに使って仕上げています。

冬のカレーに合うのはやっぱり冬の野菜。この時期はカブ、レンコン、白菜、里芋、紫大根などを合わせることが多いです。冬は乾燥しがちになるので、水分を含んだみずみずしい野菜がいいですね。身体の中から潤ってくるように感じます。秋ならカボチャを使って甘みとねっとりとした食感を楽しんだりと、作るほどにカレーは「総合食だなあ」と感じています。

肉を使わない分、
味の土台をしっかり。
3日間火にかけて、
すべての食材がひとつに。

ではカレーを作っていきましょう。味の土台になるのは大蒜、生姜、ごぼう、平茸しめじ、玉ねぎです。OVEでは肉を使わないのでこのベースでしっかりとコクを出してから季節の野菜をたっぷり。しんなりしたらスパイスと一緒に落花生、切り昆布、味噌、梅ジャム、トマト缶を入れます。この取り合わせは珍しいと思いますが、OVEのカレーに欠かせない秘密の(笑)隠し味です。

火を通すのはじっくり3日間。トマト缶の赤みがどんどん落ち着いて飴色に変わり、茶色に落ち着いたらようやく完成です。盛り付けの際に意識するのは五味五色。ザワークラフトやわかめ、チーズなども付け合せて五色の彩りをつけています。いろいろと混ぜながら、味の変化を楽しめるのもOVEカレーのこだわりです。

コーラも焼きりんごも簡単!
スパイスの効能と風味を生かして。

コーラってどちらかというと健康的なイメージではないですが、最近流行りのクラフトコーラはさまざまなスパイスを配合したいわば薬膳ドリンク。作り方はとっても簡単で、クローブやシナモンスティック、鷹の爪、カルダモンなどを水や砂糖と煮詰めてソーダで割るだけです。スパイスの効能とその日の体調を薬を調合するように組み合わせ、オリジナルの“身体にいいコーラ”を楽しんでください。

焼きリンゴは芯をくり抜いたリンゴにシナモンシュガーとバターを入れてホイルで包み、オーブンで焼きます。相性がいいのはやっぱりシナモン。他にもカルダモンやグローブなど残っているスパイスを合わせてみてもOKです。アイスクリームを添えて、スパイスの香りとリンゴの酸味、アイスの甘さの三層の美味しさが冬のティータイムをリッチにしてくれますよ。

お家でつくろう『 冬のカレー 』

材料8皿分

  • 〈冬の具材〉
  • 里芋2個
  • 白菜3枚
  • かぶ2個
  • 大根
    (今回は紫大根)
    1/5本
  • かぼちゃ1/6個
  • 〈基本具材〉
  • 玉ねぎ
    (0.5㎝スライス)
    1個
  • ニンニク2片
  • 生姜1片
  • 平茸しめじ
    (空炒りしておく)
    1パック
  • ごぼう1/2本
  • 〈スパイス〉
  • クミン大さじ5
  • シナモン小さじ1
  • カルダモン小さじ1
  • ターメリック小さじ1
  • クローブ小さじ1
  • コリアンダー大さじ1
  • オリーブ油50cc
  • 味噌100g
  • トマト缶
    (カットしたもの480g)
    2個
  • 切り昆布20g
  • 粉ピーナッツ
    (無ければ落花生を細かく刻む)
    50g
  • 梅ジャム
    (無ければリンゴジャム)
    20g
  • 〈ターメリックバター 玄米8膳分〉
  • ターメリック小さじ1
  • 無塩バター100g
ポイント

おすすめのトッピングはグリル野菜、ザワークラウト、わかめ、玉ねぎスライス、黒胡麻、ボイルさつまいもなど。季節の食材やお好みでいろいろと試してください。

作り方

  1. 玉ねぎ以外の具材はみじん切りにし、厚手の鍋に基本の具材(玉ねぎ以外)を全て、
    オリーブ油をいれ香りがたつまで弱火で炒めます。
  2. 玉ねぎを加え中火にして透き通るまで炒めます。
  3. 冬の具材を加え5分位炒めます。
  4. スパイスを加え全体に混ぜ合わせます。
  5. トマト缶、切り昆布、ジャム、味噌、粉ピーナッツを加えます。
  6. 下が焦げやすいので気をつけながら、3時間以上煮込みます。
    (OVEでは一度に25ℓを作成しているので3日間煮込みます)
  7. 玄米ごはんにターメリックバターを小さじ1混ぜ、お皿に盛ります。
    カレー、グリル野菜、玉ねぎスライス、ワカメ、さつまいも、ザワークラウトをのせて出来上がりです。

お家でつくろう『 クラフトコーラ 』

材料作りやすい分量

  • クローブ15粒
  • シナモンスティック3本
  • 鷹の爪1本
  • クミン大さじ1
  • カルダモン3粒
  • ブラックペッパー20粒
  • スターアニス
    (八角)
    2個
  • きび糖200g
  • 200g
  • バニラエッセンス8滴

作り方

  1. 鍋にすべての材料を入れて、弱火で煮ます。
    きび糖が溶けて、スパイスの香りが立ったら出来上がりです。
    ソーダでお好みの濃さに割ってどうぞ。
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