#meets 神さま

まちの神さまにごあいさつ

1年の終わりとはじまりは、
気持ちがしゃきっとする
大切な節目です。
この1年の感謝と、
新しい年の無事を願うため、
まちの神さまに会いにいきました。

まちを走っていると、ふとした場所に神社やお寺、小さな祠をよく見かけます。「八百万の神」という言葉があるように、日本には15万以上もの神社や寺院があるのだとか。日本中にいろいろな神さまがいて、それぞれの地域を見守ってくださっているのだと思うと、なんだか気持ちがあたたかくなります。1年の締めくくりの散走は、そんな神さまたちへごあいさつに出発です。

このあたりに大きな神社があったよねと記憶をたどりながら自転車を走らせていたら、鳥居が見えてきました。自転車を停め、鳥居の脇で一礼して境内へ入ります。

広い境内は夏のお祭りや初詣のときと違って、しんとした心地よい静けさ。年末の慌ただしい気分を落ち着かせてくれる気持ちのいい空気が漂っています。参道の真ん中を遠慮して端を歩き、手水舎で手と口を清めてから本殿へ。一礼をして柏手を打ち、そっと手を合わせます。

今年1年の感謝と、来年のお願いを胸の中でつぶやきます。無事であること。健康であること。そしてみんなの幸せを。お願いが多すぎて、神さまにちゃんと届いているか心配(笑)。

本殿から離れて境内を散策していると、気になるものを見つけました。これは「肌まもりの木」と書かれたくすの木。空襲で焼け焦げた状態から再生したことから御神木になったのだとか。これはさっそく、神さまが授けてくれた出合いかも?美肌になれますようにと願いながらたっぷり幹に触れ、出るときに一礼して、また次の神さまに会いに出発です。

「神さまに会いにいく」と思って自転車を走らせると、住み慣れたまちがちょっと違って見えてきます。坂を上り、裏道に入り込み、知らなかった初めての道へ。細い路地に迷い込んで、道を間違えたかなと思っていたら、住宅地の真ん中にぽっかり佇むお目当ての神社を見つけました。

まず目に入るのは参道を覆うように枝を伸ばした御神木の榎木。ふと見上げると、冷たい風に葉っぱが揺れ、木漏れ日が差しています。境内を見渡していたら隣接の幼稚園から子どもたちの声が聞こえてきました。この神社はずっと、子どもたちの成長を見守ってきたのですね。

参拝を終えて自転車にまたがり、走り出したらカフェを見つけました。これも“神さまのご縁”と自分に言い聞かせながらコーヒータイム。カップを両手で包み、かじかんだ指がじわじわ温まるのを感じるのは、冬ならではの心地よさ。湯気や白い息と一緒に、今年の思い出が浮かんでは消えていきます。

コーヒーを飲み終えた帰り道に、大きな木の隠にある赤い鳥居を発見。近づいて見ると、奥には小さな祠もありました。これは私だけのパワースポットを見つけた気分。今日3回目の神さまへのごあいさつをして、すがすがしい気分で冷たい風の中を走り抜けました。

手を合わせて、目を閉じる。神さまに向かうそんなひとときが、気持ちをリセットにしてくれるようです。新しい年がみんなにとって自由でハッピーになりますように。

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