旬野菜「蓮根」でカラダに潤いを。
個性的な見た目、シャキシャキと軽やかな食感、クセがなく、それでいて奥深い味わいの蓮根。一年を通して手に入りますが、国内の蓮根収穫量の約半分近くを占めている茨城県では、秋から冬にかけて最も出荷量が増える季節です。
秋になると空気が乾燥して、体の中の水分を消耗させ、五臓の「肺」に影響を与えます。免疫力を司る肺は、全身の代謝や血行を管理、調整する臓器で、潤いを好み、乾燥を嫌います。身体に潤いを与える効果がある蓮根は、乾燥によって起こる喉の渇きや痛み、咳や痰の症状の改善に効果があるとされ、まさにこの時期に食べておきたい野菜です。
蓮根といえば “ 蓮 ” は食品としてだけではなく、夏には池の中に大輪の花を咲かせ、私たちの目を楽しませてくれる風物詩にもなっています。江戸時代には春の花見のほかに、夏は蓮見も盛んにおこなわれていました。
日本一の蓮の生産地は茨城県霞ケ浦周辺。日本第2位の広さを誇る湖岸はナショナルルートにも選定された「つくば霞ケ浦りんりんロード」が整備され、気軽にサイクリングを楽しむことができます。蓮根堀りの体験や周辺の農産物収穫を楽しむ散走にもおすすめです。東京では上野恩賜公園の不忍の池が蓮の名所として有名です。ほとりにある東叡山寛永寺は、琵琶湖と比叡山延暦寺に見立てて作られ、江戸城の鬼門の方角を守っています。都内にお住まいの方でしたら、気軽なご近所散走としてビワイチならぬ「不忍イチ」を楽しんでみてはいかがでしょうか。
話題は “ 食 ” に戻りまして、OVEのキッチンでは、シンプルに炒めてきんぴらに、おろしてすり流しにしたり、煮物、揚げ物…、様々な調理法でメニューに取り入れています。この時期オススメは、10月からスタートした「秋の薬膳 蓮根ときのこの焼きビーフン」。これから本格的な寒さを迎える前に、食事と適度な運動で体調を整えていきましょう!