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夜の散走へ出かけよう

昼の顔と夜の顔

夜、散走に出かけると、昼間散走で見る「いつもの風景」が、全く違う姿=夜の顔で迎えてくれます。

日中見えているものが暗くて見えなかったり、逆にライトアップされて昼間とは全く違う表情をしていたりと、景色の変化に目を奪われることでしょう。

以前「建築ナイト」というタイトルで行ったOVE散走では、美しくライトアップされた公衆トイレに驚いたものです。後日、昼間に通りかかったときに、あまりに慎ましく存在していて、それまで気に掛けたこともなかったことに気づき、唖然としたことが思い出されます。


夜道を散走

夜道を散走するときは、ふたつの「見える」が重要です。ひとつは「周りが見える」こと、つまり視界の確保。もう一つは「周りから見える」こと、つまり他者からの視認性の確保です。

周りが見える

周りが見えるというと、まずは明るいライト。明るさとともに光を照らす範囲も大切です。というのは、誰に聞いても何を読んでもわかること。

安全に夜の散走を楽しみたいとき、もう一つ意識しておきたいのは「明るい道を走ること」
やたらめったら交通量の多い道路は、車のスピードも上がりがちなので避けたほうが良いのですが、それなりに街灯で照らされて路面や周囲の状況が把握できる明るい道を選ぶことで視界も視認性も確保出来るのです。

もちろん、漆黒の夜道をそろりそろりと走りたい方もいらっしゃるとは思いますが、くれぐれも障害物や段差、穴などに気をつけて頂きたいと思います。

周りから見える

道交法で定められた前照灯や反射素材(もしくは尾灯)はもちろん、「光るもの」で自分の存在をアピールすることは重要です。

前照灯は白か黄色、後方の反射素材や尾灯は赤。実は細かい規則は全国共通ではなく、各都道府県ごとに異なります(各都道府県の道路交通法施行細則で定められている)。都道府県境をまたいで自転車に乗る場合は、それぞれの規則に準ずる必要があります。

意外と気にしていないのは衣服の色ですが、闇に紛れやすい色より明るい色のほうが、周りから見えやすいのは明らかです。黒シャツと白シャツの二人組、遠くからは白シャツ一人しか見えていなくて突然黒シャツの存在に気づいて驚く、夜道を運転したことがあるならそのような経験をしたことがあるかもしれません。

派手めの黄色やオレンジもおすすめです。周りの風景に紛れない色なのでわかりやすいようです。服全体でなくても、たとえばグローブやソックス、靴などにそのような色を取り入れるだけで、かなり視認性が上がります。

靴やバッグ、上着などについた反射素材も遠くからよく見えます。積極的に活用しましょう。


夜の撮影

夜の散走といえば、やはり綺麗な夜景を撮りたいと思うもの。
夜は日中に比べると圧倒的に光が足りないので、写真を撮るとなると
・感度を上げる
・シャッタースピードを遅くする
のいずれかが必要になります。
感度を上げる(ISOxxxxの数値を上げる)とシャッタースピードを速くすることが出来、動いているものを止める(はっきりと写す)ことが出来る反面、画質が落ちてしまうという欠点があります。
一方、シャッタースピードを遅くすると感度を下げることができ、画質は上げられるのですが、動いているものはブレたり線になったり消えたりしてしまいます。それを利用して、車のライトや電車を光の線として表現する方法もあります。
スマートフォンなどの場合、感度やシャッタースピードの設定を自動でやってくれることが多いはず。

動きがあるものを止めたいときには感度を上げることになりますが、たいていは画質を良くするためにシャッタースピードを遅くすることが多くなりがち。そのため、カメラ(もしくはスマートフォン)をしっかり固定することが重要になります。コンパクトな三脚を荷物の中に忍ばせておくと、何かと便利です。
スマートフォンの「ナイトショット(メーカーによって呼び方は違う)」も、三脚があった方が確実に良い結果が得られます。

撮影の時も、周囲の状況には十分気をつけましょう。


自転車で持ち運びやすい三脚を

写真はどちらもオーソドックスな三脚ではないが、いずれも持ち運びやすいので散走向きといえる。左のタイプの三脚は足が自在に曲がるので、何かに巻き付けて固定することも出来る。右は自撮り棒のように真ん中の棒を長く伸ばすことができる。


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