自転車のコースガイド、活用例
自転車に乗ることの醍醐味の一つは「自由気ままに動けること」ということに異論のある人は、あまりいないと思います。
でも、いざ
「自由にしていいですよ」
と言われると、何をしてよいのか、どこから手をつけたら良いのかわからなくなってしまうことって、よくありませんか。
自転車に関しても
「どこを走ったら良いのか、よくわからない」
「何をして良いのだろうか」
という悩みをよく耳にします。
【TOKYOの魅力を自転車で再発見! 東京サイクリング 23区編】
そういう時に役に立つのが「コースガイド」であったり、ネット上で誰かが投稿した「ルート」であったりするのです。
今回は、コースガイドを活用して「自分のルート」を作っていく方法について、一つの例を提案したいと思います。
最初のうちは、提案されている"赤い線"をトレースするつもりで走ってみましょう。ただ、なにがなんでも赤い線をトレースしようとすると、結局赤い線の印象しか残りません。「大きく道を外れなければ良い(=道を外れても復帰できる程度にしておけば良い)」を思って、気楽に走りましょう。
"赤い線"をトレースしてみると、ルートの作者が提案する「楽しみ方」をなんとなく感じられることでしょう。同時に、作者の嗜好と自分との間の「ちょっとした違い」に気づくこともあるかもしれません。
「一度走ったからもうおしまい」ではもったいない。ここからがガイドブックが本当に活きるところです。
おそらく、作者の楽しみ方に対して、なんらかの感想を持っているはずです。
「私だったら、こういうことがしたい」
「このあたりを通るのなら、"ココ"にも行ってみればよかったのに」
「走っていったときに、ふと目に入った"アレ"はなんだったんだろう」
などなど。そういった
「自分でやりたいこと、気になったこと」
をコースガイドの地図に加えてみましょう。
(作者と自分との間の感覚の違いは、他のコースをアレンジして走るときにも役立つかもしれません)
加えてみた"気になるポイント"が赤い線から離れていても気にしない。もしできれば赤い線から離脱するポイント、もしくは区間だけ確認しておきましょう。
そして実走します。時間に余裕のある日時を選ぶのがオススメです。
赤い線から離脱するポイント/区間から地図に書き加えた”気になるポイント”を目指してみましょう。
方法は好き好きです。
・地図アプリの経路検索などを使う
・自分でデータを作る
・「勘」に頼る
などなど。
好きな方法で、ところどころで立ち止まってでもよいので、トライしましょう。ポイントは一目散に目的地を目指すのではなく、まわりを見回しながら、ゆっくり向かうこと。(走っている途中で、ほかにも気になるものが見つかるかもしれません。それを見逃すのは、もったいない!)
"気になるポイント"にたどりつければ、万々歳!うまくみつからなくても、その途中の「未知のコース」を楽しんじゃいましょう。
とにかく、楽しんだもの勝ちです。
そうすれば、ほら、あなたの散走が一つ出来上がりました!
慣れてくると"赤い線"から離れるポイントが、どんどん増えていきます。場所をいろいろな視点から、眺めることもできるようになります。
赤い線一本だった「道筋」が、広がりと厚みを持った「マイエリア」へと、次々に変わって行く。
そのうち"赤い線"から卒業する日がやってくることでしょう。
そのころには、自分で自由に散走を楽しめているはずです。
その後、もう一度"赤い線"をトレースしてみると、最初は見えていなかった作者の意図したものが「よく見えてくる」かもしれません。それもまた楽しいものです。