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他人目線で新しい発見を!

最近、OVEのウェブサイトでは動画を使った情報を発信をおこなっています。散走チームでも動画を取り入れ出しました。動画は写真と比べると編集に時間を要しますが、一旦研究しだすととても奥が深い。勉強のしがいがあると感じながら、「有名」と言われる製作者の動画を見たり、チュートリアルを見たりすることが多くなりました。


さて、動画で東京を象徴する風景を表現するという場合、昔からよく登場するのは
・秋葉原
・歌舞伎町
・新橋の外堀通り山手線高架
・渋谷ハチ公前
・銀座4丁目
あたり。食文化の映像表現になると居酒屋や寿司屋の風景を挟み込むことが定番かと思われます。

でも、ここ数年海外で「著名」と言われている映像クリエイターが東京を撮影した動画をみていて「あれ?ここよく見るな」と思った場所。それが写真の

「東急プラザ表参道原宿」

多面体の鏡面パネルで構成された特徴あるエントランスは人の動きによって景色が万華鏡のように変わります。エスカレーターに乗っていると少しずつ変わる景色が楽しく、たしかにムービージェニックです。

今回、"わざわざ"出かけてみて、改めて気づいたことがありました。それは、万華鏡の景色が交差点の歩行者の動きで大きく変わるということ。つい先ほどまで見ていた光景を違う角度から再構成し新たな印象を与えてくれます。「ああ、だからyoutuberはここに来るのか」と感じたのでした。

さて、見慣れた風景の少し違った印象に気づくのに、他人の目線というのは予想以上に役に立つものです。東京の場合、海外の映像作家や写真家の撮影した東京の景色というのは、明らかに日本の写真家の撮ったものと「最初の目線」が異なることを感じます。これは東京に限ったことではなく、里山の風景にしても、海外からの旅行者の目線というのは日本人とは一風変わっている場合が多いものです。

そういうところから、見慣れた景色の「新しい切り口」を知るのも、楽しいもの。自分の中に「もう一人の目線を持った自分」が作り出せたら、なかなか面白い散走が出来るのかもしれません。

さて、他人目線ということで、もう一つ。現在OVEで実施している「ひとりで散走」。こちらに参加された方から写真を見せていただいたのですが、そこに「最高裁判所」を背景にした写真が入っていました。



最高裁判所は、以前建築散走でも取り上げたことがあり、建築学会賞も受賞している著名な建築。でも大抵は半蔵門/三宅坂から桜田門へ向かって内堀通りを「ヤッホー」と坂を降るときに、ちらりと視線に入って消えていく、そういう存在となっているのです。あくまでも主役は皇居の内堀(「半蔵濠」というそうです)とその先に広がる霞ヶ関/有楽町のパノラマ。

最高裁のまえで、あえて「立ち止まり」違う視点で「眺め」スマートフォンを取り出して「それを写真に撮る」。そういう目線は意識しないと失われやすく日常に埋もれてしまい忘れ去られるものかもしれない、と自分自身を振り返りつつ、今度はじっくりと立ち止まってみようかな、などと考えるのでした。

普段見慣れた景色も、他の人の視点を借りて見ると新しい発見や驚きが生まれる、ということが案外起こりうるもの。そういう「他の人の目線」を参考にして、散走中は特に意識的に日常の風景を別のフィルターを通して見てみよう、というお話でした。


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