建築散走とトイレ(不定期連載-5)
宮下公園とトイレ
渋谷区で展開するTokyo Toiletプロジェクト。ずいぶんと間が空いたのは、「トイレが何度も続くのはどうなのよ?!」とツッコミが入ったからですが(汗)、じつは散走中に「きれいなトイレ」を探すのには案外困るもの。その点、今回紹介しているトイレたちは安心して使うことができそうです。
公園にはたいてい目立つところに駐輪スペースがあるので、手間暇かけずに用を済ませられるきれいなトイレとして、オススメなのです。
さて、今回のトイレは明治通り沿い。リニューアルして要塞のようになった「MIYASHITA Park」の北端から通りを一つ渡った神宮通公園にあるトイレです。デザイナーは安藤忠雄氏。建築にあまり興味がなくても耳にしたことはあるであろう、日本を代表する建築家です。
光を取り入れる仕組み、一見浮いてしまいそうな素材を周囲と共存させる力、個人的にはそんなイメージがある安藤氏の建築。今回もUFOのような、帽子をひっくり返したような、そんな「あずまや」を出現させました。ところがやはり、そいつは違和感なく公園内に佇んでいるのです。
タイトルの「あまやどり」からも、何気なく存在していてふらりと気軽に立ち寄れる場所というイメージが浮かんできます。
それだけではなく、その先にあるMIYASHITA Parkの雰囲気ともマッチしている気がするのは、私だけではないと思います。