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建築散走とトイレ(不定期連載-4)

恵比寿周辺のトイレ(2)

前回につづき恵比寿周辺の「The Tokyo Toilet」
ふたつめは恵比寿東公園トイレ

通称「タコ公園」と呼ばれ、ドラマやCM等の撮影でよく使われる(らしい)公園に出現した「イカのトイレ」。トイレなのに中庭のような構造があり、木が植えられていたり、「無●良品」の商品のような色使いの壁面やすりガラスの上に、ちょっとだけ奇抜な屋根(もちろん木が成長できるように、真ん中に穴が空いている)が乗っかっていたり。子供達がかくれんぼや鬼ごっこをするのに良さそうなトイレなのです。


まあ、いまこのコロナ禍のもとで、子供達が呑気にトイレまで使ってかくれんぼするのを、このあたりに住む親が許すのかどうかはわかりませんが、それを抜きにすると、古参のタコの近くに大人しくて目立たないながらなぜか存在感のある「イカ」は、すでに公園の中に自分の居場所を確保しているように思われたのです。


最後にみっつめ、東三丁目公衆トイレ
これまで公園のトイレを巡っていたので、公園を探していたのですが、ここは公園ではなかったのです。線路沿いの「すきま」に突如現れるオレンジの箱。そんなイメージです。改めてデザインをされたクリエーターの田村奈緒さんのウェブサイトを見てみたのですが、このような目に飛び込んでくるような色使いをした作品は、あまりしていないようでした。

公衆トイレというのは、公共の空間であるとともに、使用している瞬間は個人的なものになる「トイレ」(公衆トイレで男性用トイレが並んでいるものは、あまり個人的とは思えませんが)。「公」か「私」か、どちらに重きを置いてデザインしているかと見てみるのも面白いかもしれません。



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