建築散走とトイレ(不定期連載-2)
前回はイントロダクションをかねてのご紹介だった「The Tokyo Toilet」プロジェクト。今回紹介するのは、前回も写真を使用した"透けてる"トイレ、その名も「ザ トウメイ トウキョウ トイレット」、設計は個人的には災害支援活動の印象が強い坂茂氏。
代々木公園の西側に隣接する代々木深町小公園と、はるのおがわコミュニティパークに設置されています。コンセプトは入る前に中が見えることで「安全か」「綺麗か」などが確認でき、安心を得ることが出来るトイレなんだそうです。鍵を締めると通電して不透明になるということなのですが、なんと「はるのおがわ」のトイレは最初から不透明仕様になっていました(取材時)。たまたま通りかかった近所の方にお話を伺うと「こどもが鍵をしめなくて中が丸見えのままだったりすることがあったみたいだからかしら」とおっしゃっていました。ちなみに、その方の話では「とにかく綺麗にしている。掃除や整備は徹底しているわよ」とのこと、中が見えるからというだけではないはずですが、ずっと綺麗に保っていただければと思います。
さて、もちろん実際に使ってみました。
既に使用感をブログ等で挙げている方はたくさんいらっしゃって、既に書かれていることではあるのですが、男性用トイレは隣との壁部分が鏡になっていて、トイレを使用している自分が全身丸見え。自分自身に向かい合うのは「自らを見つめ直せ」という坂茂氏からのメッセージなのか、とはいえ正直小っ恥ずかしいのでした。