ずっとまっすぐな道
東京の地図を眺めていると、街路とは違う方向にまっすぐな直線が伸びている場所があります。「荒玉水道道路」は、代表格。世田谷区の砧から板橋区の大谷口まで伸びる水道管の上に作られた道路の一部(環七通りとの交差点以南)が「都道428号線」となっています。
武蔵野の台地は、ところどころに川が横切って「谷」を作っているので、そのたびにアップダウンがあるのですが、とにかくひたすらまっすぐ。「散走」という意味ではまっすぐな道ってどうなのよ、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これはこれで「アリ」なのではないかと思います。走っていて目に入る街並み、変わった建築、道ゆく人々の雰囲気の違い(住宅地だったり商用地だったり学生街だったり)などなど、まっすぐな道を走っているだけなのに、自分の周りを次から次へと流れ去っていく風景は多彩に変化していくのです。
地図の上で浄水場や過去に存在した給水塔を結んで線を引っ張ってみると、まっすぐな道路が見つかるかもしれません。お試しください。