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自転車おでかけスポット~西武多摩川線サイクルトレインで小さな旅に出かけよう!

※実験の結果、好評につき2021/10/1より西武多摩川線サイクルトレインは正式にサービスが継続されることになりました!


東京オリンピック2020大会で自転車ロードバイク競技のオフィシャルスタート地点となった「是政橋」。多摩川にかかる全長約400メートルの大きく美しい橋で、府中市と稲城市を結んでいます。その府中市側の入口近くから走っている西武鉄道多摩川線が9/30まで実験的にサイクルトレインを実施しているのをご存じでしょうか?住宅地からひょっこり顔をのぞかせる「是政駅(府中市)」から「武蔵境駅(武蔵野市)」までを結ぶ、駅数6駅、路線距離にして約8キロ、4両編成の短い電車が走る可愛い路線。都心部を走る電車とは違う風情があります。地域に根付き、ゆったりとした気持ちで移動できるこの電車に乗って、自転車と共に小さな旅に出かけてきた模様を、下車した駅周辺の見どころと共にお伝えしていきます。




シティーサイクルを日常的に利用される方は、自宅から最寄り駅、行きつけのスーパーやお子様の送り迎え等、毎日決まった生活圏の中で同じルートを走るだけという事が多く、大人になってから自転車に乗って「新たな発見を楽しむ」という使い方をしている方は少ないかと思います。(私もその一人)

しかし、そんな自転車を気軽に「電車」に載せられたらどうでしょう?いつもとは違った街を探検してみたくなりませんか?ものすごく遠くではないけれど、自転車を電車に載せるという特別感、電車+徒歩でしか行くことがないような土地に、乗り親しんだいつもの自分の自転車であちこち巡るワクワク感。始発から終点まで大人片道たったの180円(ICカードだと178円!)、思い切り遠くに行かなくても小さな旅気分を楽しむことができるんです!今回のサイクルトレインは「実験」ということで期間限定ではありますが、路線近郊の地域にお住まいの方はぜひ利用して楽しんでみてください。サイクルトレインの素晴らしさ、楽しさを実感してもらえるはずです。今回は是政駅からこの電車で行ける一番遠くの「武蔵境駅」まで、正に毎日通勤で最寄り駅まで利用している愛車のシティーサイクル「MOOちゃん号」と共に出かけてきました。(実は是政駅まで自転車で行けるほどの距離に住んでいるのですが、このサイクルトレイン企画を知るまで西武鉄道多摩川線に乗ったことがありませんでした・・・西武鉄道さん、すみません。)

【乗車条件】

1人1台までで、スタンドが付いていない自転車、および長さ180㎝/幅45㎝(ハンドル幅は含みません)を超えるサイズの自転車は持ち込みできません。乗車可能な駅(今回の実験では多磨駅のみ乗降不可)では改札前に載せられる自転車の基準を測れる赤枠がありますので、そこに自転車を持って行って乗車可能か確認しましょう。ハンドル幅は含まれないのでマウンテンバイクやクロスバイクなどのスポーツタイプの自転車でも「スタンド」がついており、条件内であれば載せることが可能です。(駅構内の階段の利用は不可で、エレベーターを利用しますが、条件外だと入りません)通常運賃のみで自転車運搬料はかかりません。交通系ICカードをお持ちならば「ピッ」として自転車を押してそのまま改札を通り、乗車可能な車両位置(是政駅から乗車の場合、進行方向先頭車両が対象車両。ステッカーなどで案内有)まで進みます。ご利用の際には西武多摩川線サイクルトレインご利用案内を必ず確認してからお出かけください。自身のもつシティーサイクル以外の自転車にはスタンドがついていないため、今回はシティーサイクルMOOちゃん号で楽しんでみることに。




ホームに入ってまず目に飛び込んできたのが椅子の前にある「水飲み&手洗い場」。人で溢れるあわただしい都心の駅ではまず目にすることがありません。この水飲み場を見ただけですでに気持ちがほっこり。


【乗車方法】

各椅子脇の手すり棒のところに自転車を固定するオレンジのマジックテープがついています。自転車のスタンドを立て、マジックテープで自転車を固定し、自分でも自転車を手で押さえられる位置に座ります。マジックテープだけでは固定が不十分なためスタンド付きではないと利用できないのはこのためです。




車窓からの景色を楽しみながら終点武蔵境駅までは15分ほどで到着。階段は利用できませんので電車を降りると床に貼ってあるマークでエレベーターへ誘導されます。自転車1台がぎりぎり入るくらいの大きさで、一瞬「入らない!」と慌ててしまいましたが、落ち着いてください。入ります(笑) ハンドルをまげて頭をちょっと振ってあげてください。



【武蔵境駅周辺の見どころ】

過去に待ち合わせで降り立ったことがあるだけの武蔵境駅。徒歩であれば駅周辺を楽しむところですが、今回は距離を延ばせる自転車です。調べると、15分ほど走れば人気の街、吉祥寺まで行くことができるんです!知らなかった・・・。というわけで見知らぬ土地をふらふらと楽しみながら向かった先をご紹介。

「三鷹の森ジブリ美術館」(駐輪場有)
日時指定の予約制のため施設内には入れませんでしたが、その建物の雰囲気とトトロに出会えただけでもアニメの世界に入れた気分になりました。童心に帰ってはしゃぐことも時に大人には必要な時間です。ここをめがけてゆっくり来てみたいですね。


井の頭恩賜公園(園内自転車走行可 駐輪場有 駐輪禁止区域有)
ジブリ美術館は井の頭恩賜公園の西園内に位置している為、このまま園内へ。サイクリングコースなるものはありませんが、自転車走行は可能なので歩行者に気を付けながら走りましょう。井の頭公園といえば「ボート」です。私の若かりし頃はデートスポットとして人気でしたが、どうやらジンクスがあるようで、カップルでボートに乗ると別れるとか別れないとか・・・そんなもんボートのせいかい!!・・・純粋に優雅なひと時をお楽しみください。また、井の頭自然文化公園(現在は事前予約制)もあり動物園、水生物園など170種類を超える動物に出会うこともできますので動物と自然に癒されて1日を過ごすのもお勧めです。



園内で見つけた「タイ王国商務省認定」と書かれたタイ料理カフェぺパカフェフォレストへ。緑に囲まれた店内はオープンテラスで風遠しも抜群!異国情緒あふれる素敵な空間でおいしいタイ料理を楽しめ、タイにいるような気分を味わえます。ランチプレートもありますよ!



山本有三記念館(駐輪場有)
井の頭恩賜公園を後にし、玉川上水に沿って緑多い通りを武蔵境駅方面に走っていたら、素敵な洋風建築の建物を発見。気になったら迷わず止まる。こういった偶然の出会いが見知らぬ土地を走る楽しさ、そして散走の面白いところ。代表作「路傍の石」や戯曲「米百俵」などで知られる作家・山本有三氏が1936年(昭和11年)から1946年(昭和21年)まで家族と共に住んだ家が記念館となっており、大正末期に建てられた本格的な洋風建築に石を自然に積み上げたような煙突、個性的にデザインされた3つの暖炉が見所の1つ。希少な建築物として1994(平成6)年に三鷹市の文化財に指定されています。奥にある美しい庭側から建物を眺めるのもお勧め。時間の流れがガラッと変わる空間。館内の家具やステンドグラスも素敵でした。入園は無料ですが、館内見学は300円が必要です。



【競艇場前駅周辺の見どころ】

BOAT RACE多摩川(駐輪場有)
帰りは武蔵境駅から乗車し、駅名が気になっていた「競艇場前」駅で途中下車。その名の通り「BOAT RACE多摩川」へ向かう利用者が多いと思われる駅。まず電車を降りて心を奪われたのが向かいのホームに飾られている本物のレース用ボート!近くに行って覗いてみたかったのですが、そのホームは使用されていないため立ち入ることができません。このサイクルトレインに乗らなければ行くこともなかった初の競艇場。入場料たったの100円で迫力あるレースを気軽に観戦することができます。間近で見るボートレースは想像以上の迫力とスピードがあってかっこいい!!スカッとした気持になれました。BOAT RACE多摩川といえば場内レストラン「ウェイキー」の牛すじが入った雑炊「牛炊」が名物だそう。今度食べに来てみよう!(レースの写真などを撮影する場合は、当日事務所で手続きが必要です)



【是政駅周辺の見どころ】

・多摩川サイクリングコース
是政駅からすぐ多摩川のサイクリングコースに出ることができます。ここから上流に向かって走っていく方が景色的にはお勧め。遠くの山並みや運が良ければ左手に富士山がきれいに見えます。上流は羽村取水堰の方まで、下流は羽田空港の方まで行けるので、気持ちよく走りすぎると帰りが大変なことになります(笑)


大東京綜合卸売センター(駐輪場有)
歴史を感じる場内には新鮮な肉、魚、野菜、スパイス、調理道具、業務用食品等、様々なお店が並んでおり、きっと自転車かごいっぱいに食材などを積んで帰りたくなることでしょう。「一般のお客様歓迎!」。ここでの買い物を目指していく場合は保冷バッグ持参が必須。食べ物屋さんもありますよ!



府中市郷土の森博物館(駐輪場有)
約14万平方メートルの敷地内に、梅やアジサイなど季節ごとに楽しめる自然豊かな庭園や昔の農家、町屋、歴史的な建物などの復元建築物や博物館、そしてプラネタリウムなどがあり、府中を知る「情報の蔵」の役割を果たしている施設。場外には隣接して郷土の森観光物産館もあり、府中市産の野菜や卵などの農産物の他、納豆や漬物・ジャムなどの加工食品、季節のお花などが販売されています。2018年に改装された自慢のプラネタリウムは、先に紹介した卸売センター近くにある株式会社五藤光学研究所製、光学式投映機「ケイロン3」。本物に近い星空の再現にこだわり、追求したハイブリッド・プラネタリウムで、星の数は天の川含む17.5等級までの約1億個!本当はこんな星空が頭上に広がっているなんて・・・信じられません。博物館入場料大人300円、プラネタリウム大人600円



他にも現在(2021/8/29現在)はコロナ禍でお休み中ですが
・大人も乗れる体験乗馬や馬との触れ合いイベントが開催されている東京競馬場
・ビール工場見学ができるサントリーの天然水ビール工場(事前予約必要。自転車で行った場合はアルコールの試飲はできません)
など、サイクルトレイン開催中に再開されればお勧めのスポットです。

この日下車しなかった「新小金井駅」からは武蔵野公園野川公園へ、「白糸台駅」からは今回の東京オリンピックの競技会場となった東京スタジアム(味の素スタジアム)や武蔵野の森総合スポーツプラザへ、今回の実験中は乗降不可となっていた「多磨駅」からは調布飛行場からの小型飛行機の離発着が楽しめる武蔵野の森公園など、短い沿線の中に見どころがぎっしりと詰まった西武鉄道多摩川線。この実験の結果が好評であれば今後もサービスが継続される可能性があります!そのためにもぜひ最後のクリックボタンを押して「西武多摩川線サイクルトレインに関するアンケート」にご協力ください。今回残念ながらサイクルトレインを利用できなかった方もアンケートにご参加いただけます。ひとつの成功が全国にサイクルトレインの輪を広げていく可能性があります!ぜひこの今回の実験で自転車を電車に載せて移動できる素晴らしさを体験してみてください。自転車で楽しめる世界が確実に広がります!

※すでに西武グループである滋賀県を走る近江鉄道ではサイクルトレインが実施されており近江鉄道×電車での自転車旅の楽しみ方なども提案されています。OVEスタッフが滋賀県の魅力をご紹介した「信楽たぬきの物づくり散走」もぜひご覧ください!

西武多摩川線サイクルトレイン
※ご利用詳細は上のリンクボタンからご確認ください
実施区間:多摩川線全線(武蔵境~是政駅間:8キロ※多磨駅での乗降はできません)
持込料金 : 無料 (乗車券をお持ちの方が持ち込みできます)
お問い合せ:04-2996-2888 西武鉄道お客さまセンター 


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