自転車おでかけスポット~公園編~ 「代々木公園」
都会の真ん中、東京都渋谷区にある都立代々木公園。東京ドーム約11個分に及ぶこの広い園内の中央広場北側に、緑いっぱいの約1.8キロのサイクリングコースがあることをご存じでしょうか?JR原宿駅近くの原宿門から園内に入りその周辺だけを楽しんで帰ってしまうと中央広場北側にあるコースの存在に気づかないかもしれません。ここでは自分の自転車を持ち込んで走るだけでなく、レンタサイクルの利用もできます。二人乗り用のタンデム自転車も借りることが可能なので、お子様と一緒に、デートでの利用など、ちょっと変わったアクティビティーとして楽しめます。今回はそんな都会のオアシス「代々木公園」の森林深い園内のサイクリングコースをご紹介していきたいと思います。
代々木公園は太平洋戦争終結までは陸軍の連兵所として、戦後は米軍住宅地(ワシントンハイツ)として利用された後、東京で初めての森林公園として再整備され現在に至っています。1964年に行われた前回の東京オリンピックではそのワシントンハイツの一部が選手村として利用され、当時オランダ選手が利用していた宿舎が「オリンピック記念宿舎」として園内に残されています。今は沢山の人々の心を癒し、緑豊かで鳥がさえずる、東京の貴重な憩いの場として大切な役割を担っています。広い園内じっくりと巡ると野鳥観察ができるバードサンクチュアリやドッグラン、フラワーランドなど楽しみどころが沢山あります。
【レンタサイクルについて】
レンタサイクルができる「サイクリングセンター」は園内の少し奥まったところにあります。大人用のシティーサイクルは210円(1時間)、子供用は身長に合わせてサイズがあり、補助輪の有無、補助輪を外す練習をするためのペダルなしから選べて、100円~(1時間)、2人乗りタンデム自転車は210円(1周)が用意され、券売機でチケットを買って利用します。サイクリングセンターで借りた自転車は一方通行のサイクリングコースのみ走行可能です。そのほかの場所では走行できませんのでご注意ください。
【幼児子供用のサイクリング広場と練習コース】
サイクリングセンター付近には柵で囲われた「幼児用サイクリング広場」とまっすぐで平坦な道で補助輪を外す練習などが行える「練習コース」がありますのでお子様も安心して楽しむことが出来ます。(大人は走行不可)
【持ち込み自転車のサイクリングコース利用について】
持ち込み自転車の場合、コース使用料や申請等も必要なく園内を自由に楽しめます。サイクリングコースへは原宿門からも行けますが、反対側の西門や参宮橋門から方が入って坂を登るとすぐコースに合流できるのでわかりやすいかもしれません。サイクリングコース内は一方通行となっています。矢印表示もありますので逆走しないように気を付けて走ってください。コース以外の場所での走行はランナーや歩行者などに気を付けながらゆっくりと走るように気を付けましょう。朝の早い時間帯は人影も少なく、ひときわ走りやすいです。木々の間からこぼれる陽の光、澄ませた耳に優しく響く鳥の声、心安らぐ休日の朝を始めることが出来ることでしょう。
【サイクリングコースを走る以外の楽しみ方】
今回訪れたのは2月中旬。いち早く河津桜が咲き誇り、中央広場の一角を濃く鮮やかなピンクに染めて、間近に来ている春の訪れを感じさせてくれました。木々の芽吹き、花のつぼみ、そういった「春」を見つけると心がウフフと踊ります。日本航空史上最初の飛行がおこなわれた場所として建てられた「日本航空発始の碑」や「東京五輪選手村記念碑」などの石碑探し、自然乾燥させるとバラの形になるヒマラヤスギの松ぼっくり(シダーローズ)等を拾ってのリース作りなど園内には遊びのキーワードが盛りだくさん。走ることに集中せず、時には自転車を止めて「春夏秋冬」や「歴史」などを見つけてみるのも楽しいと思います。
私が好きな散走スタイルの1つ「ピクニック散走」。この日は出発前、ハーブティーにいちごを入れて出発しました。公園で広げる小さなシートの上に何を並べようかな・・・その楽しい時間を想像すると、ひと手間かけて淹れる飲物の手間さえも愛おしく感じます。途中ではパン屋さんに立ち寄ってお買い物。前から行ってみたいと思っていたお店と偶然見つけ可愛い猫型のパンを売っているお店へ。偶然見つけた気になるお店に気軽に立ち寄れるのは自転車の醍醐味。公園に到着したらどこで食べようかゆっくりと走りながらロケーションハンティングを開始。今日は菜の花を愛でながらのピクニックブランチに決定。外で食べるとたとえいつも食べているおにぎりであっても一際美味しく感じるから不思議ですよね。OVEのホームページでは作り方簡単「散走ドリンク」のご紹介もしていますのでぜひ散走のお供に作ってみてください。
新しい自転車を手に入れた方、車道を走り慣れていない方は、片手運転をしないと出せない「ハンドサイン」、後続車がいないか、危険が無いかを走りながら行う「後方確認」、ロードバイクを買ってビンディングペダル(靴をペダルに固定することができるシステム)に挑戦するときのペダル脱着の練習など、いきなり車道で行うのはちょっと怖いものです。上手くできるようになるまでは周りの人に注意しながら公園で練習するのもお勧めです。
公園までは楽しみながらゆっくりと自転車を走らせ、お気に入りの場所を見つけたら後の過ごし方は十人十色。ティータイムに読書、写真撮影、スケッチ、俳句、野点、自転車の練習、楽器の演奏、自然観察、ぬくぬくお昼寝・・・自転車と共に過ごす贅沢な時間を是非楽しんでみてください!
▼ 代々木公園(よよぎこうえん)
住所:渋谷区代々木神園町、神南二丁目
お問い合せ:03-3469-6081 代々木公園サービスセンター
開園日:常時開園 ※サービスセンター及び各施設は年末年始は休業となります。※営業時間等はサービスセンターへお問い合わせ下さい。
アクセス:JR「原宿」下車 徒歩3分 東京メトロ千代田線「代々木公園」(C02)下車 徒歩3分 東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前(原宿)」(C03、F15)下車 徒歩3分 小田急線「代々木八幡」下車 徒歩6分
駐車場:有(有料)
▼サイクリングセンター
お問い合せ:03-3465-6855
営業時間:9:00~16:30(貸出しは、16:00まで)
定休日 月曜日(但し、祝日にあたる場合は翌日)12月29日~1月3日
※10月1日(都民の日)が月曜日にあたる場合は営業し、翌日休み。
※緊急事態宣言発令期間中の公園の開園、サイクリングセンターの営業時間に関してはご確認の上お出かけください。