レポート 今年はTOJ開催できるの?コロナ禍に於ける自転車レース開催の苦労を聞く! OVEオンラインcafe
毎年5月に日本で行われる自転車ロードレース大会ツアー・オブ・ジャパン(Tour of Japan、略称TOJ)は、 日本国内を8日間、都府県をまたぐ唯一のステージレースです。自転車を通じて各開催地域との連携や文化交流を行い、身近な大会として親しまれています。今年はTOJ開催できるの? TOJ栗村大会ディレクターにコロナ禍に於けるレース開催の苦労をお聞きしました。
ヨーロッパでは子供の時から選手として参加者の立場になる場合はどこかで運営側の経験をするという文化があるということがとても素晴らしいと感じました。自転車だけでなく日本にもそうした文化が必要だと思いました。「昔のように戻そう」ではなく「戻らない」と考え、頭の中を新しい未来に向けた価値観に変えていくという話が印象的でした。
そして、世界が注目する東京オリパラリンピック、本当に開催できるの?
2020年 年初より感染が拡大した新型コロナウイルス感染症「COVID-19」の影響により、社会・経済活動が停滞する中、各競技団体にも競技特性に応じた競技別ガイドラインの作成し、大会へ向けたトレーニングを行っているようです。パラサイクリング連盟専務理事兼、監督の権丈 泰巳さんにお話を伺いしました。
パラリンピックは「〇〇が無いのにすごい・・・という目ではなく、選手はそれが当たり前、今を100(普通)の状態で見てほしい」という言葉が残りました。どちらの大会、きっとどんな大会でも選手と運営側、そして開催地の人々との交差する思いをいかに「まとめずにまとめる」ことができるのか、葛藤の中で何を大切にしていくべきか、熱く、そして温かい思いがあるからこそものすごく悩まれているのだろうということを感じました。
これまでのパラリンピックは選手にメダルを取らせるために練習を重ねてきた。それが新型コロナ感染拡大の影響で様々な常識が通用しない、イベントも出来ない状況になり「そもそも、何のためにTOJを開催するのか?何のためにパラサイクリング競技をやっているのか?」それぞれにマインドセットされて、新たな社会変革を起こそうとしている。お二人のお話から、新しい自転車文化向上に向けた“気づき“がたくさんありました。
主催者も、競技者も、観戦者も、スポンサーもみんな意識変革するには時間がかかる、と栗村さんが仰っていましたが「希望の火を灯す」ためにも今まで以上に、皆さんと一緒にOVEも応援したいと思いました。当日の様子は下記のOVEYouTubeチャンネルでご覧ください!
注目される自転車競技を牽引されるお二人を、OVEも皆さんと一緒に応援しています。OVEでは毎年5月5日「自転車の日」に開催されるサイクルドリームフェスタという体験型イベントへ向けて、青山周辺の自転車フレンドリーなショップと連携した「バイシクルタウン青山スタンプラリー」を実施しています。サイクルドリームフェスタはオンラインにて開催することが確定しています。下記のウェブサイトも是非チェックしてください♪
<ゲストプロフィール>
■栗村 修(くりむらおさむ)氏
一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役
ツアー・オブ・ジャパン大会ディレクター
1971年12月30日 神奈川県生まれ。
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。
17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。
その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。豊富な経験を生かしたユニークな解説で多くの人たちをロードレースの世界に引き込む。現在はツアー・オブ・ジャパン大会ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。
■権丈泰巳(けんじょう たいし)氏
1972年7月22日生まれ、福岡県福岡市出身、福島県いわき市在住。
一般社団法人日本パラサイクリング連盟 専務理事、パラサイクリングナショナルチーム監督 。
中学1年生の時に見たツールドフランスに影響を受け自転車競技を開始する。日本大学3年の時はロード種目のすべてのタイトルを獲得。パラサイクリングには大学1年生の時に出会う。パラリンピックにはコーチとして04アテネ、08北京、12ロンドン、監督として16リオデジャネイロでのメダル獲得に貢献。
2021年4月よりいわきスポーツ・サイクルツーリズム推進協議会にて自転車を活用したまちづくりに従事する。