EVENT OVE散走&ショップイベント
OVE散走レポート
2024/9/23 Mon

レポート 三浦"ラスト"散走

<ところで、三浦散走の告知ページ、各セクションの最初の文字(仮名に直して)を並べると「さみしい」となっていたのでした。お気づきの方はいらっしゃいましたでしょうか?>

三浦半島の南の端を、普通の人が行きそうにない道に立ち寄り立ち寄り走った今回の三浦散走。海が荒れたからなのか、猛暑のためなのか、鯖が少なくてみんなで分けて頂くことになった代わりに、そのほかの海の幸を存分に楽しんだランチ。
ちょっと自転車を押す区間が多かったけれども、貸し切り感満載の三浦の秘境も(←普通に畑の中なのですが東南アジアにでも行ったような気分になりました。←私は...)、青空の下に広がる台地と周りを囲む海の青さも、最後に飛び込みで立ち寄ったクレープ屋さんも、そしてトラブルの数々も、みんなひっくるめて、これまでのOVE散走を凝縮したような、そんな一日を過ごすことができました。


<絶品の松輪鯖。なんなんでしょう、この美味しさは!>


<下見なし、飛び込みで入ったお店でしたが、良い時間を過ごせました>

OVE散走は、これにてオシマイ
18年間ありがとうございました

これまで関わって頂いたすべての皆様に、厚く、熱く、御礼申し上げるとともに、皆様の健康と御多幸を、そして自転車のある豊かな人生を続けられることをお祈りいたします


<新旧?OVEスタッフ。参加者の方からこれまでの写真が盛り沢山のパネルを頂きました>


<三浦海岸駅の広場脇のお店は昔と微妙に変化しているように思いましたが>

朝、自宅を出る時には本降りの雨で、最後の最後に天気予報に裏切られたか!とドキドキしながら集合した三浦海岸駅前。

衆合時刻には雨も上がり、全員が揃い、いつものオリエンテーションが始められました。

散走初参加の元スタッフのご指導のもと、準備体操。専門家がいる時には専門家に委ねる、というOVE散走らしさ全開(この展開はこの後も続きました)


<自分より出来る人がいたら、無理せず教えを請う。OVEのスタッフをやって学びました>

そして三浦海岸駅を離れ、三浦海岸沿いに南下を開始しました。北東の風が強く海は荒れ模様。代わりに向かいの房総半島の景色がとても近くに見えるのです。
私はカイトサーフィンの凧(羽根?)の周囲にはフロートが付いているということを初めて知りました!


<今年は海水浴場として営業のなかった三浦海岸。時代は変わる>


<この椰子をみると三浦に来た!と思うのです>

さて、三浦半島は、首都圏からも近く、程よい距離と秀逸な風景、そして美味いメシと、「山嫌い(笑)」の首都圏サイクリストにとっては、川沿いと並ぶ聖地と言っても過言ではないエリア(でも、あまり聖地と呼ぶ人はいない)。これからも自転車で走れるところではあるものの、知られていないポイントが多いのも、また事実。というわけで、多少(多々?)自転車を押し歩きつつ、農道を主体に「誰も知らない三浦(いや、知らないわけはないと思うけど)」を裏テーマにルートを作りました。


<金田漁港。ここも三浦に来たなと感じる場所です。あとは「これから坂の手前だ(汗)」と腹を括る場所でもあります>


<大根の葉っぱが成長しているところ、まだ種まきを始めようかというところ、これから三浦は冬の野菜の季節になるのです>

金田漁港の先にある三浦の台地の上に上る長い坂、この坂から途中で脇の畑の中に突入。今回は雨上がりということもあるのか、路面も荒れていたのでしばらく谷のあちこちに開かれた畑と奥に広がる東京湾との絶景が楽しめます。


<この坂を途中で止めるという発送はこれまでなかった>


<切り立った斜面に作られた道を進みます。ちょっと「日本じゃない」感を味わえる気がした>

崖下の畑に落ちない自信があれば自転車で走り抜けるのがもちろんおすすめ。こういうところはMTBが良いかもしれません。


<実は翌日写真を見返していて「ちょっと自転車を押しすぎたかな」と反省しました>

さて、自転車を押す区間は終わって走り出します。誰もいない台地に広がる畑と青い空。ここは品川から電車で1時間ちょっとの場所とは思えない風景です。
ちなみに畑はちょうどダイコンの種まきの時期。早いところは芽吹いて緑の畑と、種まき前の茶色い畑がパッチワークのようで、一面緑でない時も楽しい景色なんだと知りました。


<春はキャベツ(ほか)、秋は大根(ほか)の緑が広がる三浦半島。夏はスイカ(とメロン)、冬はミカンとイチゴもオススメです。個人的に>


<砲台跡をなぜそのまま残したのだろうか?ちなみに至近にあるもう一つの砲台跡はちょっとゴミ箱扱いされていてかわいそうだった(下見時に確認)>

さて、わざわざ裏道を通って目指していたのは砲台跡。剱崎灯台の北側に二つ砲台跡があると、地図に載っていたのでそこに行ってみたのです。跡だしただのコンクリート輪っかが畑の脇にあるだけなのです。なにも着飾ることなく歴史の爪痕がポツンと残っているのは、アジアな感じ。


<結構な勾配の坂が幾つかあって、これは通るべきか迷いはしたのですが、とにかく「知らない三浦」を知っていただきたかったのです>


<松輪江奈漁港の脇の海岸。とにかく水が綺麗で、空も綺麗で、気持ちの良いお昼時だったのでした>

坂をアップダウン(さらに何度か押しました)し、畑の風景も見慣れた頃に、松輪江奈漁港に到着。目的のお店
「松輪」
開店まではしばらく時間があるので、海岸に降りて散策タイム。
澄んだ水に驚きながらも、それよりびっくりしたのはフナムシの大群でした。人がワイワイやってきたので、とっとと退散してくれ、帰る頃には存在を忘れていました(私だけ?それともいたけど気にならなくなっていた?)。


<この日の松輪。メニューに空白が目立つのは、海が荒れていて漁に出られなかったから。真ん中の張り紙「本日の 黄金アジ 水揚げは ございません」はアジフライ好きの筆者にはとても、とてもショックだったのです>


<この炙られた皮の輝き!醤油も良いけど、ポン酢がオススメです>

好き好きに時間を過ごしてから、松輪に向かいます。予約をしていたので最初に呼ばれて着席します。
なんと、この日は8尾しか鯖がないとのことで、目的の松輪鯖の炙りは各テーブルに一つ(2テーブルだったのでOVE散走チームで二つ)という制限があり、お腹の中を鯖で満たすということにはなりませんでしたが、代わりに地魚(等)のお刺身とフライや焼魚の定食を頼み、三浦の海の幸を広く堪能することができたのでした。
さて、件の鯖ですが、やはりいつ食べても鯖なんだけど鯖じゃないこの美味しさ。ここまで来て良かったと思わせる、逸品なのでした。

松輪は予約をするに限ります。
電話=046-886-1767
開店時間11時に呼ばれます。15分遅れると取り消しです。


<パンク対応に手間取り(←恥!)お待たせしてしまいました>

食後、出発しようとしたら、なんと一台タイヤの空気が抜けていました。18年のOVE散走で最後のそして3度目のパンク。ここでスタッフ(私)がチョンボしてしまい、大きく時間をロスすることになってしまいました。ああ...チューブが無い...m(_ _)m何年やってんだか

ここで、OVE初参加(でもOVE元メカ長)のお客様が大活躍。思えばいつも(いつも)お客様に助けられてきた散走スタッフ。。。

少し離れたところで待機していた集団に合流して再出発。波打ち際にカニがたくさんいました。


<海面近くから一気に上る。実はこの坂の上の町が「三浦らしい」と感じているので通りたかったのです。もちろん岩堂山へのアクセスのために通ったのですが>


<細い大根の首がひょっこり顔をだしていました。顔を書きたい^^>


<岩堂山に向かって上ります。といっても実は山頂の標高が87m。三浦市最高峰ですが、地理院地形図に乗っている神奈川県で最も低い山でもあるらしい>


<坂の途中。視界が開けてくると、三浦のランドマークである2基の風車が見えてくる>


<風車を見渡せる絶景ポイントにちょうど農道があって、いつもそこで記念写真を撮るのです。今回はさらにそのまま農道を下りました>


<普通の道路を下っていくよりも爽快に思えたのはなぜだろう。ちなみにスピードは速くない。ゆっくりくだっても気持ち良い、楽しい、雄大な景色も楽しめる>

ここから坂をえっちらおっちら上り、三浦市最高峰、岩堂山の麓に向かいます。毘沙門の集落を過ぎ岩堂山が近づいてくると、左手には広々とした裾野とその先には2基の風車、そして相模湾の海が青々と輝いています。道路を離れて農道に入り、しばし撮影タイム。
いつもであれば、もと来た道路にもどり風車に向かって「ヤッホー」な展開ですが、今回は農道をそのまままっすぐヤッホーしました。


<風車の唸る音を聞きながらの休憩。自分ではあまりここでは休憩しませんが、オススメの休憩ポイントです>

風車の下で小休止。1基は止まっていましたが、ブンブンまわる風車の下(風車の風切り音がブンブン聞こえます)、ここも「三浦」を感じることが出来る場所です。初代の風車が建ったのは1997年。撤去された時の喪失感に、「三浦の風車」が地域のランドマークとなっていることを痛感したものでした。三浦を走っていてこの風車を見ると、ホッとするのは私だけではないはず。バイクスタンドやお手洗いがあるからか、サイクリストの休憩地点としても定番化している様子。ちなみに、私は一人の時には先の岩堂山の絶景ポイントで休憩するので、ここではあまり止まりません(手前の自販機での飲み物を買うことは多々あり)。


<この左手下方に見える漁港の風景はいつ見ても美しい。別にただの漁港なのですけど>


<「11人入れますか?」という問い合わせに快く応えて頂いた、ありがたいお店。クレープ「木の花」>

ここから先は三崎(マグ)口駅に向かうわけですが、OVEで三浦といえば...という三戸の絶景ポイントを外すわけにはいきません。三戸方面に向かう道すがら「今日はどこかに立ち寄って甘いものは食べないのか」との声。実は下見をしたときに気になっていた店があり(といっても案内の手作り看板を見ただけですが)、これは天の声かと早速電話。
なんと11人入れるとのことで、急遽スイーツ休憩をすることになりました。
それが
クレープ「木の花」
046-882-2321
金・土・日・祝のみ営業11:00-17:00


<甘いのだけじゃなくて、「ごはん系」クレープもあります。あんみつも手作り寒天入りで最高でした>


<天井が高くで、落ち着ける店内。我々が落ち着いていたかどうかは、別の話...>


<予想外に大きなクレープが出てきてびっくりしたのですが、結局みんなペロリと平らげたのでした>

到着してみると思った以上に手作り感満載(案内看板の記憶からある程度は予想していた)の店構えに、こじんまりとした店内。本当に11人入れるのか?と思いながら入った店内、先客がいる中でもなんとか11人が座れるように座席を配置してくださった店の優しさを感じずにはいられません。のんびりとした空気の流れる店内で、口々に注文をします。
しばらくして運ばれてきたクレープの大きさに驚き、みんなでキャーキャー言いながら写真を撮り、自転車の話も関係ない話もひっくるめて会話が進む。。。これまで見てきたOVE散走の風景なのです。


<「木の花」を出て県道に戻る道は、こんなに上るんだっけ?と自分の記憶力を疑ってしまうくらい長かった。でも、よく考えると下見の時は別ルートを走っていたのでした(クレープ屋さんに行く予定はなかったので>


<絶景ポイントへ向かう下り坂。だんだん民家が無くなっていって、自然の中に入っていく気がするのです>


<鬱蒼とした木々の中を抜けると突然視界がひらけてくるのです>


<自分の周りが一気に開放された気分!眼の前に海と畑と三浦半島と伊豆半島と空が飛び込んでくる>


<いつもここからの写真を告知に載せてしまう>


<ナチュラルな色調のコンデジ(上の写真)と印象を強調したような色調のiPhone(この写真)。光の向きが違う、というのもありますが>


<最後の集合写真のファーストテイク。明るさ補正済み>

お腹が落ち着いて...というか、実はお腹いっぱいと皆言っていたので、別腹をしっかり満たして、再出発。絶景ポイントへ向かいます。いつまでも続く上り坂のあと、県道に出ると車が沢山。そして、ちょっと舗装の悪い道をガタガタを超え、鬱蒼とした木々の間を抜けると、畑の先には三浦半島から伊豆半島まで、相模湾の全景が眼の前に広がっていきます。眼下にパッチワークのように広がる畑、その奥には「古き良き時代の海辺の街」がそのまま保存されたような三戸浜。右手にはソレイユの丘の観覧車から江の島、そして伊豆半島がぐるりと相模湾を囲みます。

「ここから見る夕陽は綺麗でしょうね」と言われて、夕陽を見たことがないと気づきました。この場に再訪する理由ができました。

最後の記念撮影をして、三崎口駅に向かいます。


<実は別日の撮影。看板なので許して下さい>

「メールやお知らせに"三崎(マグ)口駅"と書いていたから何言ってんだと思っていたら、本当にそう書いてあるんですね!」
京急のお茶目なセンスは、我々の遥かに斜め上を行っているのですよ。
そんなセンスを見習いながら、これからも楽しく過ごしたいと思うのでした。


<秋分の日。いろいろなところで彼岸花を見かけました>


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