レポート 横浜散走・・・ディープな横浜で買い喰い散走
横浜の街を巡りながらあれこれ買い喰いしようという今回の横浜散走、集合場所は
「コーヒーの大学院 ルミエール・ド・パリ」
昔ながらの純喫茶ながら、豪華な内観は一軒の価値あり。さらに奥に控えるその名も「特別室」は、部屋の真ん中のテーブル上にはシャンデリアが煌めくまさに特別な部屋。
そのテーブルをしっかり予約(このお店は予約ができます。待ち行列ができることもあるので、事前に問い合わせをするのが良いかもしれません。問合せ:045-641-7750、日曜休み。月ー金:10:00-18:00、土・祝:10:30-18:00)
いつものようにオリエンテーションを開始します。自己紹介のテーマは「私の自転車との付き合い方」。話は尽きることなく、このまま散走が終わってしまうのでは?というくらいのんびりと1月月末、土曜の朝を過ごしたのでした。
自転車は徒歩3分のところにある駐輪場(中区役所前駐輪場)に置いてあるので、そこまで移動します。横浜公園の中を通り公園の中で準備運動。体も温まり準備万端。区役所前から日本大通りからスタートします。
横浜には「横浜三塔」と呼ばれ親しまれている建築があります。その昔、昭和初期の横浜で海から横浜港に向かってくる船から見える、特徴ある等を持った三つの建築がありました。
・神奈川県庁
・横浜税関
・横浜開港記念会館
これらの塔は外国の船員からトランプのスートになぞらえて、(順番に)キングの塔、クイーンの塔、ジャックの塔と呼ばれていました。
横浜の街には、この三塔が一度に見られる場所が3か所(だけ)あると言われています。その一つが日本大通りの神奈川県庁正面にあるので、その場所に立ち寄りみんなで写真撮影。(残りの2か所は「大さん橋」「赤レンガ倉庫」にあります)
ちょっとズレるとクイーンかジャックが神奈川県庁に隠れてしまうので、本当に場所が限られていたのでした。(歩道上にプレートが埋め込まれています)
ちなみに、みなとみらいを含め、横浜には「キング」「クイーン」「ジャック」の名称を用いている場所がいくつかあるようです。港町ヨコハマで親しまれている様子がよくわかるのではないかと思います。
横浜税関前から赤レンガの脇を通って、みなとみらい方面へ向かいます。コスモクロックの手前の信号で車列が切れてしまったので、待機します。ちょうど時計が12:12を指していたので、ひととおり盛り上がった後で何人かが写真を撮ろうとしたら、時計が進んでしまいました。
「12:34もいいよね」
といっても、ここで20分以上粘るわけにはいかないので、先に進みます。
ちなみに、12:12に気づく前に遠くから無意識で撮っていた(と思われる)写真は後ほど何枚か見つかりました。
ランドマークタワーの真下、日本丸と道路を隔てた北側には「No.2ドック」があります(日本丸の場所がNo.1ドック)。現在は、もちろん水は抜かれていて、イベントスペース等で使われています。また、一時は埋設されたものの、みなとみらい開発時に復元整備されたとのこと(その際、30mほど移動しているらしい)。実は筆者の自転車に不具合があり(恥)、応急処置を取っている間にドックを見ながら小休止。再出発します。
日本丸の正面を通り過ぎたところで、後方から
「写真撮らないんですかー」
との声。せっかくなのでみんなで記念写真を撮ろうということになり引き返します。
ふとコスモクロックを見ると時刻は12:31。せっかくなので3分待って、背景には日本丸と「12:34」と表示されたコスモクロックを入れたのでした。
さらに、近くにポケモンのマンホールがあることを参加者から教えてもらい、みんなでワイワイ撮りに行くのでした。
桜木町駅の脇を過ぎて、野毛の飲み屋街を通ります。「入ってみたい!」と思わせる店がわんさかと。でも、いちいち入っていたら時間も胃袋の容量も足りません。それに今回は「買い喰い」ということで、後ろ髪引かれる思いで通過。川沿いに伸びるアーチ状の建築に小さな店が整然と並ぶ「都橋商店街」通称ハーモニカ横丁は、野毛で路上営業していた露店を東京オリンピック(1964)までに撤去・収容するために作られたそうだ。
大岡川を渡ると怪しさ満点の道が現れる、途中からはコリアンタウンが数ブロック。「〇〇さんの台所」という名前の店が多いのが特徴なのか、ちょっと微笑ましい。
伊勢佐木町モールを過ぎて国道を渡ると「大通り公園」。元々湿地だったこのエリアを埋め立てた際、真ん中に通された水路(新吉田川)の跡なのだが、その欅並木を見ながらしばらく走ると今回のメイン「横浜橋通商店街」に到着。
横浜橋通商店街(https://yokohamabashi.jp/)は、いわゆる「昔ながらの商店街」。特に大きなチェーン店が幅を利かせることもなく、いかにも「地元密着」という感じの店舗の集合体。肉屋、魚屋、八百屋、韓国食材店、蕎麦屋、食堂、甘味処などなど、一日いても飽きることはなさそうな、そのうえ観光客に媚びている感じはしない(でも観光と思われる人はそこそこ見られる)。あくまでも自然体の商店街という雰囲気に期待が膨らむのです。
まず下見をかねて商店街を通り抜けます。ちょっと買ってつまみ食いができそうな惣菜やおやつが次から次へと見つかります。
「30円のコロッケ!」
「3個売りのたこ焼き!」
「キンパッ!」
「大福〜」
豚足から鶏の爪、ホタテに太刀魚(買い喰いは無理か)
そこから30分の自由行動。思い思いの場所に、一人で、二人で、三人で、くっついたり離れたりしながら、お好みの「獲物」を探しに商店街を巡ります。がっつり炭水化物に走るもよし、揚げ物・焼き物もよし、甘味もありです。と思ったら食材を買った人もいたようです。30分はあっという間に過ぎていくのでした。
横浜の市街地はもともと浜と干潟だった低地を開発して出来上がったのですが、南側には山手の台地が広がります。山手は英語ではbluffと呼ばれるのですが、直訳すると「崖」という意味なのです。実際地形を見ると崖と呼ぶにふさわしい。山手に直登する坂は壁のようです(昨年の夏は上りました、押して)。
今回はそんな壁の北側、中村川との間の低く平坦な道をまっすぐ元町方面に向かいます。いわゆる「下町」っぽさを感じさせる住宅地を走っていると、次第に「小洒落た」雰囲気の店と建物が増えていくのがわかります。
素敵な酒屋さんも見つかりましたが、今回は見送り。行列のできているパン屋もありました。石川町の駅は、中華街側から見るのとは違う、ちょっと素敵な窓のある外観が見られます。
元町のメインストリートを渡って中村川沿いに出ると、若者が沢山道路脇にたむろっていました。なんか怪しげな雰囲気(正直、その間を通りたくない)と思ったのですが、予想外にお行儀がよく、その中の誰かが声をかけると我々が通過しやすいようにサササッと動いてくれたのでした。
ちょっと時間が押していたので、そのまま最終目的地の横浜中華街(https://www.chinatown.or.jp/)に向かいます。駐車場にある車の前で自転車は終了。ふたたび自由行動に移ります。
今の流行りは「大鶏排」。顔よりも大きいのではないかというサイズの鶏の唐揚げ。これを食べ切った時の満足感はなかなかのもの。もちろん、定番の肉まん、生煎(焼き小籠包)、いちご飴も健在です。
平日でも混雑している横浜中華街、土日の混雑はかなりのもの。横浜橋通商店街同様、雑貨も食材も買える中華街。雑貨に夢中になって、あまり食べることができなかった。。。という人もいたようです。
自由行動の後の集合場所は、お馴染み順海閣(https://junkaikaku.foodre.jp/、問合せ:050-5462-3743、11:00-22:00、無休)。まずはいつものように乾杯から。といっても、今回はそこらじゅうでつまみ食いをしたので、簡単に...と思っていたのですが、やはり少しは食べてしまうのです。もちろん最後はデザートも。そして、今回で最後になるスタッフ松田と記念写真。
散走は距離じゃない!と実感した、中味の濃い1日だったのでした。