レポート 堺・注染手ぬぐいキメコミアート散走
自転車で街を巡った後に、ワークショップをするという、いつもとちょっと違うOVE散走。
11月末のOVEの近所を堪能。青山から代官山、駒場、代々木上原と、街から街へ移り進みます。
駒場野公園の紅葉、東京ジャーミイの静謐、そしてお昼はOVEでミュシャの展示をしているということで、チェコ料理が楽しめる代々木上原の「セドミクラースキー」へ。
こじんまりとして仄暗く、物静かな空気の流れている店内は、ここだけ東欧なんじゃないかと思えてしまう。ご近所の家族連れなのか、小さいお子さんが本棚の絵本を取っ替え引っ替えするような、ちょっとほのぼのした空気も流れているながで、チェコの家庭料理を楽しみました。
ゆっくりランチを楽しんでしまったので、表参道をまっすぐOVEに向かい、ここからが第2幕
キメコミアートという、「木目込み人形」を作る技法を応用した作品を作ります。スチレンボードに描きたい図柄の溝を掘り、そこに思い思いの柄の布を「木目込む(溝に入れ込む)」のです。今回キメコミアートに使う布は、堺発祥の注染手ぬぐいブランド「にじゆら」で手ぬぐい作成時にできる端切れ。端切れといっても、「いやこれそのまま売れるんじゃないの」くらいのサイズのものもあったりするのですが、それはさておき、とにかくふんだんにある図柄から好みの端切れを選びつつ、作品を作り上げていくのです。時間は2時間。この2時間が驚くほどあっという間に過ぎていく。「こんなに集中したこと、あったっけ?」と思うくらい没入できる感覚が、なんとも言えぬ快感。
キメコミアートの指南役は、第一人者(というか、キメコミアートの「創造主」)のイワミズアサコ先生。にじゆらの田中さんと先生との「漫才かい!」とツッコミたくなるような掛け合いをBGMに、和気藹々としながら超集中という、自転車に乗っている時とはまた違う「脳の気持ちよさ」を味わった、一粒で2度美味しい散走なのでした。