EVENT OVE散走&ショップイベント
OVE散走レポート
2023/10/22 Sun

レポート 安曇野散走(2)

<アルプス口からの絶景をバックに!...あら、シルエットというのも良いんじゃないか>

安曇野散走、二日目の予想最低気温は3度とか2度とか。実際はどうだったんだろう。(日本気象協会のウェブサイトによると、松本市の当日の最低気温は2.7度でした)

そのためか、空気がさらに透き通り、北アルプスの山々がくっきりと真近に迫るのです。
松本駅のアルプス口に集合。昨日の夕方の教訓を活かし、北アルプスを一望できる展望ロビーで集合(改札が近いのです)。各自が輪行袋に入った自転車を持って、改札からホームへ降りて行きます。
今日は長野へ向かう電車に乗って明科(あかしな)駅まで。予定より一本早い電車に乗れました。寄り道できるぞ!


<筆者がダラダラしている間にみんなで試乗会をやっていました>

明科駅で電車を降りたら、輪行袋から自転車を取り出し、組み立て。簡単に組み立てて、たためるのがDAHON Ternの良いところ。ウォーミングアップも兼ねつつ、駅前のロータリーではお互いに自転車を交換しあっての試乗会が始まりました。


<人感センサーがあって、入っていくと突然灯りが点るのですが、ちょっとこわい>

出発後最初に向かったのは三五山(さごやま)トンネル跡。手前の駐車場に自転車を止めて徒歩で向かうのですが、ちょうどMTBを車に積もうとしている若人に遭遇。朝のひとっ走りを終えたところらしい。
「山の中でクマの鳴き声が聞こえたので、気をつけてくださいねー」
とあまり楽しくない、でも重要な情報をゲット!


<トンネルから北アルプスが見えるのです>


<「最後のコンビニ」へ!>

三五山トンネルは楽しいし、北アルプスはどかーんと絶景だし。ちょっとひんやりとする空気も心地よい。
クマは"あまり"心配してはいなかったけれども、いつまでものんびりしているわけにもいかないので、自転車のところに戻って、再出発。犀川を渡り向かうのは「最後のコンビニ」。
ここから先、長野方面へは30kmコンビニがないとのことで、立ち寄りポイントになっているらしい。我々はいく方向が違うのだけど、トイレ休憩とドリンク購入を兼ねて立ち寄ってみた。ロードバイクに乗った地元高校生サイクリスト二人組と話をしました。


<山の頂がうっすら雪化粧をしているだけで、圧倒されてしまう。犀川は下流で千曲川と合流します。合流地点(の犀川と千曲川の間の部分)が「川中島」>

一山(丘)超えて穂高方面へ。上り坂の途中から眺める川はキラキラと輝いていた。丘の上の集落にはゆったりとした空気が流れる。そこから県道を一気に下って平地へ。広々とした安曇野の風景。雲ひとつない空のした、広々とした景色の中ペダルを回して進んでいく。


<この山に向かって走っていく感覚が、なんとも気持ち良いのです>


<昨晩買い出しの時に"親分"が持ってきた。大正解!>

昨日は少しだけ走った「あづみ野やまびこ自転車道」、今日はガッツリ走ります。烏川河川敷から見る北アルプスの絶景に酔いしれながら前に進む。絶景ポイントでちょっと休憩。昨日ツルヤで仕込んだドーナッツ、最高!
烏川から拾ヶ堰(じっかせぎ)に入ります。


<真っ青な拾ヶ堰。空の青が深い>


<左は自転車道、真ん中は車道、右は拾ヶ堰です>


<道の駅にあった解説です>

拾ヶ堰は昨日川沿いを走った奈良井川から取水し、犀川をくぐり、安曇野の標高約570mくらいのところをほとんど傾斜なく流れ、烏川に注ぐ用水路。といっても、傾斜がないと水は流れないので、3000m進んだら1m標高が下がる:勾配0.03%という、とてつもない精度で傾斜がついているらしい。

ちなみに東京近郊で同様の土木技術の精度の話をするときに話題に上る玉川上水は43km進んで92m下る。その勾配は0.2%。拾ヶ堰はそれを一桁上回る制度で作られたということだ。そんな高精度の用水だが、流域の10の集落が共同で、わずか3ヶ月という工期で作り上げられたらしい。もちろん、それは農民が作業をするということで、農作業に影響しないためということもあるのだろうが、それにしても、短い。

工事は短期間だが準備には途轍もない時間を要している。測量にはなんと34年という歳月をかけたらしい。

元々北アルプスから流れてくる幾多の谷川が形成した扇状地である安曇野では、水はすぐに染み込んで地下水となってしまい地表には水のない、耕作には不適な土地だったが、拾ヶ堰をはじめとする数々の堰の完成によって信州有数の穀倉地帯である今の姿になっているのだと知った。

改めて振り返ってみると、
・初日に通った、水がじゃんじゃん湧き出してくる「憩いの池」は、拾ヶ堰よりも標高が低い・・・水が湧き出る地下水の層は堰のあたりではずっと深かったことを示している
・初日に通った義人塚・・・きっかけとなった貞享騒動は、米の収穫の少ない安曇野の年貢を増やそうとした領主に対し、意見をしようとした人々(後に義人塚のある場所付近で処刑された人達)の話(噂?)を聞き、1万を超える農民が集まった(武士から見れば一揆のようなもの?)ことに端を発している。・・・拾ヶ堰が完成したのは貞享騒動の130年後。その間も、もちろんそれ以前も、安曇野は土地の痩せた農作に適さないところだった。

安曇野が現在の姿なのは、ここに暮らしていた人々が土地を改良してきたからだということを、忘れてはいけない。
そういう思いを胸に拾ヶ堰の脇を走ると、感慨深いのでした。


<自転車を見つけると、なんか嬉しい>


<このあと幼稚園にも行っていないくらいの小さい子が乗っていた!>

とはいえ、烏川からほぼまっすぐ、3km走るごとに1m上るほぼまっすぐな道というのは良くも悪くも単調なのです。走っていると、そのうち変化を求めたくなってくるのが「OVE散走」スタッフとメンバーの良くないところで良いところ。

最初は自転車道のガードレールが自転車の柄なのに気づいてみたり、水面で遊ぶ鴨を愛でてみたり、公園で遊んでみたり、道端の祠や道祖神をお参りしてみたり、道の駅で買い物をしてみたり。いろいろと脇に逸れてみましたが...焦れてくる。

「でもそろそろ裏道とか走らないんですか?」
という質問に、待ってました!と、自転車道から外れて、いよいよ目的地の「おぐらやま農場」へと向かうのでした。


<突如、大手門が現れる>


<色々なタイプ・カラーの自転車を貸していただきました。安曇野の風景の中に自然に馴染んでいたと思う>

最初の集落に突入すると、そこには松本城の大手門を移築した、というお屋敷。

そしてまた田んぼの中を走ります。視界の中にくっきりと北アルプスの峰々が飛び込んでくるのが、なんともいえず気持ちが良いのです、


<安曇野排水路>


<説明です。こういうのスマホとかで撮っておくと、後々便利なのです>


<突如現れるバイオマス発電所>


<トマト畑です>

次に、排水路の脇を通りました。
処理しきれない降水があった場合に

さらに林檎畑ばかりの丘陵に似つかわしくない工場の風景。
でもこの工場のようなものは、バイオマス発電所。発電時に発生する熱と二酸化炭素(光合成を促すため)を坂の上の区画にあるトマト畑に供給しているのだそうだ。

大人の社会見学中!


<林檎畑に囲まれて>


<牧草>


<桜並木>


<実はじわじわと結構上っているのです>

実はこの辺りまで来ると、あたり一面林檎畑の中をひたすら進んでいくこともできるのですが、あえて集落を繋いで、コツコツと坂を上っていく。目的地のおぐらやま農場は、実はこの日の最高地点。


<紅葉も少しずつ里に降りてきた感じ>


<鳥よけの凧>


<最後の直線。インカム越しに"親分"から「5分じゃ着かなかったね」と怒りのコメントが聞こえてきて震え上がる...ww>

朝の気温の低さも忘れてしまいくらい、体が温まってきて「いやもうまだ上るのかよ」と、後方にいるオヤブンから怒りとも愚痴とも取れない注意が入ったところで
「あと5分!」
と言ってしまったが、そこから10分。とうとう畑の中に佇むおぐらやま農場に到着しました。

農場の松村さんご夫妻と、今日も別行動だったOVEカフェスタッフ石光がお出迎え。


<さつまいも>


<洗う>


<新聞紙を濡らして包み、アルミホイルでさらに包む>

到着したら早速ひと仕事。
農場で採れたさつまいもを
(1) 洗う
(2) 濡らした新聞紙で包む
(3) アルミホイルで包む
という流れ作業を開始。

おいもはそのまま薪ストーブの中に放り込まれていきました。。。楽しみ〜!


<せっせとテーブルをセットする石光師匠>


<ホクホクのポテト!>


<松村さん、林檎について色々と教えていただきました>


<1時間後のりんご。色変わらず!>

松村さんのお宅の前の広場にセッティングされたテーブルに、お料理が並びます。
そして食前のおやつにホクホクのジャガイモ!

続いて、農場主の松村さんが、林檎を並べて、そこから林檎の食べ比べ。

おぐらやま農場の特徴は、なんといっても「肥料を使わない」こと。
肥料を使うことで安曇野の綺麗な水が汚染されていくことに心を痛めた松村さんが、

「無肥料」で農作物を育てること、そして無肥料で育てられた林檎についてのお話を伺いながら、
5種類のリンゴを食べ比べします。

目にみえる特長は、なんと酸化による変色がない!
リンゴは剥いたあとしばらくすると、だんだん表面の色が変わっていくものだと思っていましたが、無肥料のリンゴは色が変わらないのです。
それから、なんといっても後味の良さ!
皮のまま食べても「ちょっと口に残るお馴染みの違和感」が一切ないのです。
まあ、歯並びの悪い私の歯の隙間には引っかかってしまうのですが、それは何食べても変わらないので。

5種類のりんご、何を食べても美味しかったのですが、硬めでシャキッとして酸味もある林檎の好きな私にはシナノゴールドがBESTでした。それぞれああだこうだとみなさんの好みを言い合っているのも楽しかった。


<松村さん(奥様)スペシャル、玉ねぎのサラダ。美味!>


<林檎をふんだんに使います>


<ムール貝>


<アクアパッツァ>


<チキン>


<青空が気持ちいいぞ、カンパーイ!>

そのまま、ランチタイムに突入します。
農場の作物を使って、カフェスタッフ石光が「安曇野」にやってきてイメージしたランチが目の前に広がります。
何度かの下見を通して見た「安曇野」という土地の雰囲気・空・風...そういうものから料理を産み出すことができるなんて、なんと羨ましいことか。
雲がほとんどない快晴の空の下、ぽかぽかと我々を照らす太陽の温かいこと!
松村さんご夫婦との会話を通しても安曇野をさらに深く知ることができました。
近所の安曇野ワイナリーで仕入れたワインも、食事と会話の良い潤滑油となるのです。(といっても筆者はこのあと運転が控えているので飲めませんでしたが)


<焼き芋できた!>


<思い思いの林檎を取って...>

そして忘れてならないのが「林檎狩り」。ちょうど旬の「群馬明月」が植えられた畑まで移動します。
畑からは白馬連峰まで見渡せる、まさに秋晴れ!
各自が重い思いの林檎をもいで持ち帰りました。


<松村夫妻を囲んで記念撮影>

さて、楽しい時間はあっという間に過ぎていくもの。安曇野散走も終わりが近づいてきました。
頼んでいたタクシーが農場に到着、分乗して一日市場(ひといちば)駅に向かいます。ここから電車で松本まで。
あとは各自が好きなルートで帰宅の途についたのでした。


<あ、もちろんトラックで帰ったわけではありません...>


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