EVENT OVE散走&ショップイベント
OVE散走レポート
2023/10/1 Sun

レポート 漆と楽しむ散走〜青山周辺の「和」を求めて


OVEで2023年9月に開催していた漆作家・菊地麦彦氏展示会「漆と遊ぶ」にちなんだ散走を実施しました。
主催となる公益財団法人東京都公園協会と青山公園から、今年はお茶会をする散走をしてみてはどうかという提案に、漆を楽しむ散走をミックス、「和」をテーマにして青山周辺を巡ろう!という散走が実現しました。

ハイライトの一つは、2月にオープンした青山公園「南地区」で野点を楽しもうというもの。お茶の心得のある公園協会のスタッフが工夫を凝らしてくださいました。芝生の緑が眩しく秋風が心地よい南地区で、ちょっとぜいたくな週末を楽しむことができたのでした。



さて、OVEを出発して最初に向かったのは根津美術館。
東武鉄道の再建など多くの鉄道事業に関わり「鉄道王」と呼ばれた(晩年には東部鉄絵堂の経営者となった)根津嘉一郎が収集した美術品を所蔵・展示する美術館では、ちょうど「甲冑・刀・刀装具」という企画展の真っ最中。
武具には漆が多く用いられていることもあるし、根津嘉一郎は茶人だったということで、今回のイベントの最初の立ち寄り地にふさわしい場所でした。展示室内は撮影禁止なので、ロビーと庭、建物の外観の写真をお楽しみください。




根津美術館を出発して向かったのは、西麻布の交差点にある「権八」。過去に日本の首相と米国の大統領が「居酒屋会談」の会場や、タランティーノの映画「キル・ビル」の撮影場所として使われたことで有名なお店です。店内は「和」をイメージしたデザイン。外国人も大勢訪れる「"日本の和"をイメージした店内」は広々としていて、お店のスタッフは明るく感じが良いお店でした。




ランチのあとは、六本木と赤坂の街を散策します。車では通らない道、車では通れない道、実はいろいろあるのです。そして「六本木」とか「赤坂」という街のイメージとはちょっと違う、人の営みが目に入ってくるのも、散走の面白いところです。もちろん、ガチで「六本木」「赤坂」な場所も通ればそのギャップがますます面白くなるのです。



さて、青山公園の「お茶席」会場に向かう前に、お茶席にはお菓子が無くちゃ、ということで、赤坂の「とらや」に立ち寄りました。実はこの日はとらや赤坂店がリニューアルオープンして5周年の記念すべき日。
店内にあるとらや赤坂ギャラリーでは「和菓子の〈はじめて〉物語」展という企画がちょうどこの日より開始。残念ながら企画展を見る時間がなかったのですが、一度のぞいてみよう!と心に決めたのでした。
事前に注文しておいたお茶菓子を受け取り、またその場で買いたくなったお菓子を好き好きに買って、虎屋を後にします。



虎屋のあとは再び自転車で巡ります。四谷の迎賓館、赤坂御用地を通り、首都高速4号線の高架下から外苑東通りを通って、青山公園へ向かいます。
芝生に覆われた三角の山が童心に帰るきっかけを与えてくれる南地区。オブジェ風の遊具の上に茶器がセットされています。






今回は、東京都公園協会の小田嶋さんが亭主となって散走してきた我々を迎えてくれる、という形でのお茶会となりました。最初に小田嶋さんから戸外で気軽にお茶を点ててみよう!ということで、おすすめグッズの説明等を交えつつのデモンストレーションがありました。それから漆作家の菊地麦彦さんから使用する器「KiiK mug」をはじめとする作品の説明をいただき、それから一人一人がお茶を点ててみることになりました。

とらやのお菓子をいただきながら、自分で点てたお茶を、緑の芝生が広がる公園でいただく。国立新美術館や六本木ヒルズ森タワーが借景となり、心地よい秋の風が吹く。

なんという贅沢!

そのうえ、公園にある三角の山は上から滑るのにもちょうど良い。童心に帰れる公園というのも良いものだなと、ふと思ったのでした。

最後に、青山公園オリジナルの手ぬぐいをお土産にいただき、お茶会はお開き。OVEに向かって自転車を走らせるのでした。



漆と遊ぶvol.2  ー漆で楽しむ暮らしとアウトドア・自転車ー

漆芸作家・菊池麦彦 氏


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