OVE

ブログでつづるTour de OVE

だってツール・ド・フランスなんだもん!

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天然の洞窟サウナ、バポラリウム ©OT Luchon


ピレネーの最も奥深いところに位置するバニェールドリュションは小さな町だ。チームが泊まれるような大きめのホテルがないことから、ゴール後はディレクトエネルジー以外の21チームが国境のポルティヨン峠を越えてスペインに移動した。ディレクトエネルジーだってゴールの市街地でなく、とんでもない山奥に向かっていった。

でもピレネー南麓側の閑静なリゾート地に点々として宿泊するのも悪くはない。スペインは物価も安いので宿も夕食も思いのほか安価に済ませることができる。

ツール・ド・フランスは選手と監督にとって勝った負けたのコンペティションなのだが、たいていのチームスタッフや関係者にとっては日常的な仕事の現場だ。せっかくだから各地の魅力や味覚を楽しみながら旅気分を満喫したい、と思うのは当然だ。ツラいけれど時に楽しい3週間である。1日くらいは食事とワインが安価でおいしいスペインに足を伸ばしてみたくなるものだ。


トゥールーズからピレネー山脈にかけてはフランスでも一番見事なひまわり畑が出現する


ボク自身は当コラムの連載にあたって、「あえて道草の多い取材を心がけたい」と掲げた。バニェールドリュションもレースを追いながら楽しませてもらった。ある年のバニェールドリュションにゴールするステージは特異な動きをするコースだった。前日のゴール地点ともなったこの町からスタートするのだが、コースはU字を描くかのように遠回りして、見上げれば見えるほどの近くのスキーリゾートにゴールする。そのためサルドプレス(プレスセンター)は前日と同じだった。

ボクは早めにスペインの宿から同地に戻っていて、町中にあるこの日のホテルの中庭にクルマを駐めて、あとは徒歩で動いた。サルドプレスには地元観光局の人がいるので、バニェールドリュションの観光の目玉であるバポラリウム(洞窟サウナ)の場所を聞いた。そうしたら、この日のスタート地点の目の前にあった。


この日宿泊する町はピザ屋しか食べるところがない


洞窟サウナの営業時間は午後3時から19時半だと事前に確認していた。さすがに選手が必死で山岳を上っているのにサウナで汗かいちゃっても非礼だなと思ったので、無事にゴールしたのを確認して、海パンと手ぬぐいを手にしてウキウキしながらバポラリウムへ。

で、行ってきた。入場すると硫黄のにおい。なんかテルマエロマエのフランス版という感じだ。ガードマンのお兄さんが登場。
「きょう、おしまいなんだけど」
「えっ、19時半じゃないの」
「だってツール・ド・フランスだから…」(山口和幸)

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