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パッサージュ・デュ・ゴワが第1ステージのルートから消滅

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第105回ツール・ド・フランスが大西洋に面したバンデ県で開幕した。第1ステージのスタートはノワールムーティエという島で、干潮のときだけ通行できるパッサージュ・デュ・ゴワを通ってフランス本土に渡るのが当初の予定だった。ところがとある理由でパッサージュ・デュ・ゴワを通行することができなくなった。その理由は意外にも…。

パッサージュ・デュ・ゴワはいわゆる「海の中道」で、干潮のときだけ道路が海面上に姿を現す。道路区分は県道だ。本土まで3kmほどの道がほぼ一直線に延びているのだが、濡れた路面は藻がはびこり、かなり滑りやすい。2011年に同じバンデ県で開幕したとき、初日にパッサージュ・デュ・ゴワで全選手が停止し、開幕セレモニーを行った。


待ちに待ったツール・ド・フランスがやって来た © ASO


そんな有名なルートなので、バンデ県で開幕するときは必ず通る。主催社もそれを売りにしている。ところが2018年はパッサージュ・デュ・ゴワの通行をあきらめざるを得なくなった。その理由はFIFAワールドカップが開催されるからである。

ツール・ド・フランスの開幕日は国際大会競技日程の慣例にしたがって明確にこの日と決められる。春のクラシックレースの各大会が2017年よりも1日早ければ、ツール・ド・フランス開幕日も2017年より1日早い6月30日。潮見表も精査したはずで、第1ステージのスタート時間をはじき出すと、ちょうどパッサージュ・デュ・ゴワが渡れる時刻だ。主催社はいったん大会日程を発表したのだが、待ったがかかった。


これは干潮時のパッサージュ・デュ・ゴワ © PRESSPORTS


7月15日まで開催されているワールドカップ・ロシア大会とあまりにも日程重複していて、興行としても協賛活動面でもマイナスが大きい。そこで異例の1週間後送り。ツール・ド・フランスは7月7日開催となって、「めでたしめでたし」…とはすべてが収まらなかった。1週間後のパッサージュ・デュ・ゴワはその時間、海の底にあるというわけ。ということで、2018ツール・ド・フランスはノワールムーティエアンリルから大渋滞しそうな砂嘴の上を通って本土を目指します。

2018年はそんなすったもんだで開幕を先送りしましたが、2020年は前倒しで6月27日開幕となります。東京五輪があるんです。男子ロードは五輪最初の決勝種目なので7月25日開催。そのためツール・ド・フランスは19日にパリに凱旋しておかないと、強豪選手が東京に来られないんです。

そんなこんなで開幕した第105回大会。初日は初出場のクイックステップフロアーズのフェルナンド・ガビリア(コロンビア)がゴール勝負を制していきなりの初優勝。1位着のボーナスタイムをゲットして総合成績でも首位に立った。総合優勝をねらう選手の中では、スカイのクリストファー・フルーム(英国)、BMCのリッチー・ポート(オーストラリア)、ミッチェルトン・スコットのアダム・イェーツ(英国)が残り9kmで落車に巻き込まれて51秒遅れでゴール。モビスターのナイロ・キンタナ(コロンビア)は機材故障で1分15秒遅れた。

波瀾万丈のツール・ド・フランス。23日間、こんな感じで現場からコラムをお届けします。パリを目指して頑張ります!(山口和幸)

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